TIMBUK2

1989年、カリフォルニア州サンフランシスコで一人のメッセンジャーが一台のミシンを用いて最初のTimbuk2を創り出しました。そのバッグはメッセンジャー達の間で実際にハードに使用され、そのタフさは瞬く間に評判となりました。

Timbuk2のクラシックメッセンジャーバッグは世界中の街の至る所で、多目的なデイリーユースのバッグとして見かけるようになりました。特徴的な3パネルデザインとカラフルなバリエーション、一目で分かるスワール(渦巻き)ロゴはリーバイスのジーンズやヘイトアシュベリーのタイダイTシャツと同様に、サンフランシスコのアイコンとなりました。

現在Timbuk2は、より環境に優しい商品作りを目指す為に、全ての製品から「PVC(ポリ塩化ビニール)」を含む、ビニールライナーの使用を完全に中止致しました。その理由は、私達の研究によると「PVCは自然環境に大きなインパクトを与えるプラスチック」という調査結果を得たからです。PVCは製造時から廃棄時に至るまで、大量のダイオキシンを発生させます。そのPVCに含まれるもっとも危険な物質が、生産過程において不可避な「塩化ビニールモノマー」です。その物質は、深刻な健康問題を引き起こす可能性があるのです。

そこで製品開発チームは、Timbuk2商品の特徴である、品質、耐久性、パフォーマンス性の全てにおいて妥協する事のないように、PVCに変わる新素材の開発を行いました。その結果我々は、PVC素材と同等以上の強度を持つ素材「TPU(熱可塑性ポリウレタン)」に辿り着く事ができました。TPUはとても用途が広く、耐摩耗性、耐引き裂き性、耐天候性に優れており、以前のビニールライナーと同等の耐久性、防水性があり、さらに低気温時には優れた柔軟性を持つ事もわかりました。そこで我々は現在、このTPUを使用し、ライナー(内張り)やリフレクター(反射板)の細部に至るまで、製品作りを行っております。

最後に、製品開発の担当者であるジム・マシューズから皆様へのメッセージを記します。「今まで築き上げてきた技術をより高めるこの一歩は、これまで採用していた数多くの部品構成を新たに変更せざるを得ない事を意味しました。例えこの素材変更がTimbuk2ブランドの一部を犠牲にしたとしても、最終的には自然環境と消費者の為になり、より良い製品を届ける事ができると信じております。これからもTimbuk2は前進を続け、環境に対してより影響の少ない製品を届けられる様に努力を続けます。」
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